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盆栽

いま盆栽について少しづつだが勉強を始めている。
正直、盆栽について全く興味なかったが、とある事業に関連させていただく事となり、盆栽について考えるようになった。
高松市鬼無町、国分寺町は盆栽の出荷が日本一を誇り、知る人ぞ知る盆栽の名産地である。

 
 
下記は香川県盆栽生産振興協議会会長の尾路さんから聞いた鬼無、国分寺で盆栽が始まった歴史を聞いたので抜粋ししてみた。
 
「江戸時代末期には鬼無で盆栽が行われていた記録がありますが、恐らく趣味の人がやっていたという程度です。
そして明治になって山からの掘り出しが始まった。私が想像するところ、長男は家を継ぎ、その家をもらえるが、
敷地面積が小さいから次男や三男はその半分もらえない。
でもどうにかして食べていかないといけないから、
そういった農家の次男や三男が松が山にあるから掘り出して売ったら金になるんじゃないかということで掘り出してきた。
この辺りは金毘羅さんへと続く街道が通っていましたから、そこで売ったら非常にお金になり広まったという事です。
そして山で掘り出していっている時、国分寺の金山という山で錦松というのが発見された。
ここでは果樹の接木の技術があったのでそれを松に利用する方法というのが考え出された。
そしてその黒松に錦松を接ぐ技術が択一され、高い金額で販売する事ができたのがきっかけでこの辺りに盆栽農家が広がっていったというのが始まりです。」
 

 
僕は仕事柄、海外も行くし色々な場所に行く。
そしてその場所に行った際、そこ住む人達のアイデンティティーとは何かを考え、それを見つけるようにしている。
県単位なのか、市単位なのか、町単位なのかは様々だろう。
やはり一番は宗教だろう。
僕がよく行く、バリ島ではバリヒンドゥー教を多くの人達が信仰しており、島民は至るところで崇拝している。
それらを見る時にその人達の持っているパワーの強さを感じる事ができる。
またバンコクでは町の至るところで、神様が祀られており、若い女性もその前を通るたびにお祈りしている光景を良く目にする。
 
 
ただ日本国内となれば、宗教に対する信仰は薄い。
その土地の気候や、災害、風土に合わせ、受け入れられる宗教や物や習慣、民族の考えが変わってくるのだろう。
 
四国4県を見ても面白い。
 
高知は四国山脈に囲まれ昔から交通の便が悪い。
先日の台風の被害で高速道路が決壊したが、そのような事があれば一気に遮断される立地にある。
 
つまりそのような場所で培われた文化、歴史、考えは独自性を秘めており独立した文化を継承する。
人間にしてもそうだ。坂本龍馬、ジョン万次郎、岩崎弥太郎。面白い人達が多い。
高知には、ひろめ市場を代表とする呑みの文化、そして「よさこい祭り」が根付いている。
県民がそれらを愛し全国に伝えようとし、県民が「高知家」というバッジをつけて誇りを持っている。
広島県には広島カープがある。姫路には姫路城がある。
それらを考えた時にいつも思う。
 
僕ら香川県民のアイデンティティーってなんだろう。
 
いま国内外問わず多くの観光客が香川県を訪れている。香川県には美味しい食べ物や観光地もたくさんある。

 
 
また盆栽を目当てにやってくる愛好家もいる。
しかしただの商品としての盆栽では先行きは明るくないだろう。
市民が高松の誇りとして盆栽をとらえた時に、大きな力となるのだろう。
盆栽の歴史も農家さんだけが伝えていくのではなく、僕たち高松市民も一緒になり守っていく必要がある。