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マックススタミナ

「先輩!グアム行ってきて面白いもの見つけたのでお土産に買ってきました。」
真っ黒に日焼けしたSくんが得意そうな声で入ってきた。
S君とは最近仲良くさせてもらってて、良くラウンジで飲んだりしている。
彼の事は15年くらい前から知ってたが、当時は交流もなく顔見知り程度だったが、最近ひょんなことから再会して仲良くさせてもらっている。
「これマックススタミナっていうんですけどABCマートで売ってました。」
ABCマートはハワイやグアムにあるコンビニである。
「なんか精力剤みたいなんですけど、ネーミングとか面白くないですか?」
確かにOMOSHIROI!!
マックススタミナとは直訳すると
「最大限持久力」的な感じ。
商品名もさることながら、その下に書かれているサブタイトル的なものがまた面白い。
「Go all night!」
直訳すると「一晩中」である。
「なんかさすがアメリカって感じだね」
二人して大ウケしていると。
ラウンジのドアが開いた。
「遊びに来たぜー」
Kが仕事終わりに遊びに来てくれた。Kとは20年以上の付き合いで、ずっと仲良くしている。
人望が厚く、友達からの信頼も厚いため、彼のまわりにはいつも人が集まってくる。
非常に好奇心が強く、チャレンジ精神が旺盛。
それが仕事にも繋がっていて非常仕事のできる男だ。
ただ一つ難点がある。好奇心が強すぎる所がある。
みんなでビールを飲みながら話していると、Kがそれを見つけた。
マックススタミナである。
「何これ?」
「Sからグアムのお土産でもらった。」
「へー面白いな。飲んでいい?」
「いいけど、一晩中ギンギンで寝れなくなるみたいだよ。」
「そんなはずないよ。ちょっと試しに飲んでみるわ。」
Kは袋を空けて「マックススタミナ」を取り出すと、一気に飲み干した。
おいおい。それって幾つ飲むとか書いてあるんじゃないの?それ確認してから飲んだ方がいいんじゃねー?
空っぽになった袋の裏面を見てみると、そこには
’4時間経ってもギンギンの場合は救急車を呼んでください。’
と書いてあった。
「4時間ギンギンだったら救急車呼べよw」
一同大爆笑である。
「こういうのってジョーク商品だから、そんなわけないってw」
Kがマックススタミナを飲んだ事は忘れて話が盛り上がったのだが、
夜も遅くなったのでお開きにすることに。
「夜も遅くなったし仕事の疲れもあるから、今日はゆっくり寝るわ。」
Kがそう言いながらラウンジのドアを開けた。
「今日はありがとう。あっ!そうだ!もし4時間ギンギンなら遠慮せずに救急車呼べよw」
入り口までKを送り彼にそう伝えた。
「Kさん大丈夫ですかね?」
Sが心配そうに言った。
僕たちはラウンジの明かりを消して扉に鍵をした。
翌日、チェックアウトの対応に追われ、気がつくと12時を回っていた。
ふとKの事が心配になり電話をかけた。
「昨日はどうだった?ちゃんと寝れたの?」
「それがさー。布団に入ったまでは良いけど、急にムクムクしてきたと思ったら、いきなりギンギンになってさー。結局4時間どころか朝までギンギンだったわw」
お、恐るべしマックススタミナ。。。
まあ、特にどーでも良い話なんですけど、この話には続きがあって、
本当のマックススタミナの力はこんな物じゃないんです。
続きは次回書きます。

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