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【自家焙煎コーヒーの追求】

もともとコーヒーは好きではなかった。サラリーマン時代に営業先で必ずと言っていいほど、コーヒーを出してくれるので有難く頂戴していたのがきっかけでコーヒーが飲める様になり、コーヒーの味についても分かる様になった。


それから約10年が経ち毎日コーヒーを飲む程にカフェイン中毒となっていた。


タバコ、酒、コーヒー。これらは嗜好品と言われる物であり、無くても困ることはないが、社会においてコミュニケーションを取るにはもってこいの物だと思っている。


僕はタバコは吸わないのだが、喫煙者と行動をともにする場合、必ずやってくる場面がある。
それは「ちょっとタバコ吸いに行こう」という合言葉で開催される喫煙者だけが参加できる社交場である。
どういうタイミングでそれが開催されるのか非喫煙者の僕は分からないが、それは唐突にやってくる。数名の中に僕だけタバコを吸わないという事もあり、喫煙する者達が一気に社交場に向かうと、一人寂しく待たなくては行けないし村八分の様な気分になるため、なるべく非喫煙者である僕も一緒になって社交場に参加するのだが、どうもタバコを吸う人同士にある暗黙の連帯感というのを感じる事ができず、やはり疎外感を感じてしまう。
最近では喫煙する人も減り、また喫煙場所も少なくなっているのでタバコの社交場の必要性は少なくなってきた様にも思う。


少し話が逸れたが、タバコとは違って酒とコーヒーは社会の窓際に追いやられる事はないだろう。


個人的には海外に行った時、「現地の酒」と「現地のコーヒー(コーヒーの栽培している国に限る)」を注文しながら現地の人達と話しをすると必ず盛り上がるので、僕にとっては「酒」、「コーヒー」は好物のひとつであり、コミュニケーションツールの一つでもある。





酒と言っても種類がたくさんある。僕が好きなのはビール、ウィスキー、ラム、ジンである。
日本酒や焼酎も好きなのだが、前述した様に海外でコミュニケーションツールとして日本酒、焼酎を使うのには限界があるため、ビール、ウィスキー、ラム、ジンを好んで飲む様になった。それから酒はこの4種類がメインとなっている。
BANKSの1階にある瀬戸内Whiskey’sでもこの4種類を中心にお酒を提供させてもらっている。


昨年あたりから、インターネット時代の時間の早さに戸惑う事を感じ始め、流行や新しいアイデアを追いかける必要性を感じなくなってきた。
好きな物を続けていきそれがやがて流行すればそれで良いだろうし、新しいアイデアを生み出そうとして取り組む事より、アイデアの芽があって新しい物が生まれる事の方が良いように思えてきた。
そういった経緯もあり、昨年の11月から僕が好きな物を提供しようと考え、コーヒーをメニューに組み込んだ。


ただ普通に焙煎してあるコーヒー豆を仕入れて提供するのではなく自分達の手で焙煎したコーヒーに拘っていく事にした。
元々コーヒーへの味覚は絶対的な自信があったので、本を読んだりしてコーヒーの知識を吸収した。

もちろんコーヒーについて多くを語れるレベルではないし、まだまだ勉強中の身であるのだが。


小さいフライパンで炒っているため、1回に焙煎できる量は多くても500g程度が限界であるが、量が少ない分一粒一粒丁寧に焙煎をしている。そのせいかは分からないが、自分の手で焙煎して飲むコーヒーは本当に美味しい。


料理は愛情と言うが、コーヒーも愛情である。







今週も煙に揉まれながら焙煎しよう。